ここで名前を指しているのは下の名前です。親が子供につける名前です。
林修先生、キラキラネームと学力の相関性語る 東大合格者の名前は…/芸能/デイリースポーツ online
ラキラネームという呼称がなかった約20年前にテストの成績順に名前を並べたところ「途中から突然(名前が)読めなくなった」との経験を明かした。
また今年の東大合格者の名前をリストアップしたところ、番組プロデューサーが「全員、名前が読めますね」と話したエピソードも披露
(赤は引用者付記)
これは以前から言われていて、いわゆるお受験と言われる中学受験者の合格者名簿をみるとその傾向がありました。まだ個人情報がゆるゆるの時です。
(追記)中学ではなく、高校でした。ただし結論は同じです。80年代、地方だと高校の合格者名簿が出るらしく、偏差値が高い高校ほど女性の名前に「子」がつく頻度が上がるそうです。
“子”のつく名前の女の子は頭がいい―情報社会の家族 (新書y (045))
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女性名から「子」が消えたワケ? 明美が分岐点|WOMAN SMART|NIKKEI STYLE
ここに名前「子のつく子どもは頭が良い」の話が触れられています。引用は文庫版でしてくれとのことで紹介のみになります
その文庫版。
呉智英(クレ・トモフサ。ゴ・チエイ)も大学で教えていた時、読めない学生名簿を目にする大学は偏差値が高くないと書いてあって、暴走万葉仮名と命名していました。話を聞いていた女性記者もそういえばわが社(全国紙・高偏差値大学卒が入社)にはそういった名前の同僚はいないですねと。
はてなブックマーク - 「【コラム・断】難読名と偏差値」コラむ‐断ニュース:イザ!
医療現場でも。
キラキラネームは深夜の受診が多い? 医学論文に反響、著者の狙いは
ちなみに差別を助長する意味は無くそれは無いだろうと思って調べたら相関が出てしまったということらしいです。
これはアメリカでも似た話があります。
アメリカの場合はややこしくて、黒人がつけそうな名前と白人がつけそうな名前という分類もあります。履歴書を送ると明らかに名前で違いがあるそうです。履歴書に写真添付は差別になるので貼らないのに、わかるそうです。
その話はこちらの本で。
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日本は名前の変化が下から起きるが、アメリカは上から起きる。よって上流家庭で流行った名前が下の階層に降りてくる。たとえばある名前が10年後に下の階層でつけられるようになる。付ける名前と生まれた年をみると地層を見るようにわかるらしいです。
headlines.yahoo.co.jp林修先生、キラキラネームと学力の低さは「相関性がある」
名前というわかりやすい指標なので話題になったのだと思います。それから子供の名前は誰がつけるのか?ということを考えれば、親の問題であるというのが分かると思います。子供には罪はないということの意味でもあります。親を見よ、ですね。
そんな統計が~というクレームには教育社会学の学者が一般向けに書いた書籍を読むと名前よりもはっきりわかります。名前が分かりやすいマーカーの役目をしているだけで、本質は親の問題(とその周辺)です。
キラキラネームは統計学でいうところの交絡(こうらく)だと思われます。名前(独立関数)と学力(従属関数)の外に親(外部関数)があると思われます。
『二月の勝者』でも学力は親の力(遺伝と財力)と断言していましたね。
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それから難読とキラキラネームは違います。難読は漢文から持ってきたようないわゆる教養人がつける名前で、キラキラネーム(広告代理店用語)は以前からネット界隈でDQNネームと言われているように日常的には読まないだろうという名前です。そこんとこ夜露死苦。
そういえば似た話としてこんなものもありました。
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本質的な議論はこちらの本が詳しいです。
イギリスだと同系色をこんな感じに言います。
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